[不動産投資] ~始める前に知っておきたいこと~
皆様こんにちは。
秋を感じる季節になりました。エアコンからようやく解放され、窓から入って来る風に心地よさを感じる日々です。
さて今回のテーマは【不動産投資】。最近お客様からの相談が増えているテーマです。興味がある方もいらっしゃるのではと思い書いてみました。
■【不動産投資】とは
不動産投資とは、土地や建物を購入し、それらを活用することで収益を得る投資方法です。
収益を得る方法は2つあります。
【インカムゲイン】長期的に安定した収益を得る方法で、マンションや一戸建てなどの大家さんになり、入居者から毎月の家賃を得る方法です。
【キャピタルゲイン】不動産売買で収益を得る方法です。「安く買って、高く売る」ことで発生する差額を得る方法です。
■なぜ今【不動産投資】なの?
【不動産投資】の相談に来られるお客様のお話を聴くと、不動産投資をやってみたい理由は以下のようです。
・先行きが分からない今、収入減リスクに備えたい
・支払う税金が多いと感じるので、節税対策したい
・相続した(する予定の)土地や建物を活用したい
・老後、年金だけでは生活できそうにないので、年金以外の収入源を確保したい
この他にも「金利が安くなっている事」「手頃な価格で買える不動産が増えている事」なども【不動産投資】人気を後押ししているのかもしれません。しかし、何事もメリットだけでなく、デメリットも存在します。
■メリットとデメリットは?
【メリット】
・他人資本で始められる
不動産投資は自己資金だけでなく、その不動産を担保に、金融機関から融資を受けて始めることができる投資です。自己資金だけの投資と比べるとレバレッジを効かせた投資が可能です。
・家賃収入を得られる
入居者がいる限り毎月家賃収入を得ることができます。
・節税対策になる
不動産を購入したら「確定申告」が必要になります。家賃収入
や維持管理などの経費を申告します。赤字申告になれば、所得税や住民税が軽減されます。その他、相続税が軽減されることもあります。
・生命保険代わりになる
金融機関から融資を受けて不動産投資を始める場合「団体信用生命保険」の加入が義務付けられています。本人が、万が一、死亡や重度障害になった場合、融資の残金を保険会社が代わりに払ってくれ、不動産は手元に残ります。
【デメリット】
・空室リスク
空室が発生すれば、その分家賃収入は減少します。
・価値下落リスク
築年数とともに物件自体が劣化して価値が下がる場合はもちろん、他にも、その物件がある地域で大型商業施設の撤退や小中学校の閉鎖といった住環境に変化がある場合でも、価値は下がることもあります。
・金利変動リスク
金融機関から変動金利で融資を受けている場合、金利が上昇した場合に返済額は多くなります。
・管理会社倒産リスク
管理会社に管理を委託する場合、家賃の集金も管理会社が行ってくれます。万が一、管理会社が倒産したら、家賃収入が渡らない可能性もあります。
・災害リスク
台風や地震などの自然災害によって、倒壊や利用できない状態になる可能性もあります。万が一に備えて、火災保険や地震保険に加入しておくことが大切です。
■自分なりの目的を定めて始めよう
「収入源を補うために始めたのに、支出や借金が増えただけ」「老後生活を支えるために始めたのに、収入の割に体力的・精神的負担が大きすぎる」このような後悔をしないために、始める前に、自分なりの目的を定めることが大切です。リスクを最小限に抑えるための基準値も明確になるはずです。投資は自己責任です。土地や建物がある地域に何度も足を運び、よく考え、よく調べた上で、慎重に始めましょう。
髙野由佳
2級FP技能士
1972年生まれ
大分舞鶴高校卒業
2004年より
独立系FPとして開業。
大分県内を中心に、お金に関する個別相談・セミナー・社員研修・マネー関連の執筆など活動中。
日々心がけていることは「今」を丁寧に穏やかに過ごし、自由で幸せな女性でいる事